PLUTOに登場するくまのぬいぐるみ。
アレクサンダー大統領と会話をする謎のテディベアの正体は、
限りなく人間に近い人工知能です。
今回はこのテディベアDr.ルーズベルトの疑問について
深掘りしたいと思います。







PLUTOの最終回のくまの正体はDr.ルーズベルト
トラキア合衆国のマザーコンピューター

https://pure-evil-villains.fandom.com/wiki/Dr._Roosevelt
アレクサンダー大統領が会話をする、
くまのぬいぐるみ「Dr.ルーズベルト」。
これはトラキア合衆国のマザーコンピューターです。
マザーコンピューターとは、
SF作品で登場する、すべてのものを統括するコンピューターのこと。
ゲジヒトなどハイテクロボットの人工知能の
数千倍もの容量を持つ非常に優秀なコンピューターです。
人間に限りなく近い人工知能を持っているとされています。
くまのぬいぐるみの端末を使って、
人間やロボットと会話をする仕組みになっています。
アレクサンダー大統領のブレーン

https://pluto-anime.com/character
くまのぬいぐるみ「Dr.ルーズベルト」は、
アレクサンダー大統領のブレーンという重要な存在です。
ブレーンとは、「頭脳」「脳」という意味のほか、
政治の世界では「知的指導者」「政治家の相談役」
という意味もあります。
アレクサンダー大統領は、
常にDr.ルーズベルトの意見を参考に行動しています。
アメリカ大統領の名前をかけている?

https://pluto-anime.com/story
本作は漫画連載当時のイラク戦争が反映されています。
- トラキア合衆国:アメリカ合衆国
- ペルシア王国:イラク
おそらくこのような関係を意識していると思われます。
くまのぬいぐるみの名前「Dr.ルーズベルト」からも、
アメリカを連想していることが伺えます。
おそらくアメリカ合衆国大統領の、
ルーズベルト大統領の名前がかかっているのでしょう。
・フランクリン・ルーズベルト:第32代アメリカ大統領
世界大恐慌の時にニューディール政策を行った大統領です。
・セオドア・ルーズベルト:第26代アメリカ大統領
アメリカ史上最年少の大統領として知られています。
さらに名前だけではなく
テディベア「Dr.ルーズベルト」には、
以下のように二人の大統領を連想させる要素があります。
「ブレーン」はフランクリン・ルーズベルトの政策がきっかけ

出典:Wikipedia
Dr.ルーズベルトはアレクサンダー大統領のブレーン(相談役)ですが、
このブレーンという言葉が使われるようになったきっかけは、
実はフランクリン・ルーズベルト大統領です。
ニューディール政策を行う際に、
金融関係の有識者を顧問団(相談役)とし、
アドバイスを求めました。
この有識者たちのことを、
「ブレーントラスト」と呼んだことから、
「政治家の相談役」「知的指導者」などをブレーンと呼ぶように
なったそうです。
アレクサンダー大統領の相談役がDr.ルーズベルトという名前なのは、
このような背景があるかもしれませんね。
「テディベア」はセオドア・ルーズベルトの愛称

出典:Wikipedia
テディベアの「テディ」は、
実はセオドア・ルーズベルト大統領の愛称からきています。
熊狩りに行ったルーズベルト大統領が、
瀕死の熊を撃ち殺さずに助けたという美談から、
お菓子屋さんがクマのぬいぐるみを作り、
「テディベア」と名付けたのが始まりと言われています。
Dr.ルーズベルトがくまのぬいぐるみ型なのは、
この話が関係しているのかもしれませんね。
Dr.ルーズベルトの目的は?

https://x.com/pluto_anime_?s=20
優秀なコンピューターであるDr.ルーズベルト。
可愛いテディベアの見た目とは裏腹に、
人間はロボットより下の存在という考えを持つ、
傲慢で残酷なロボットです。
大統領に助言をするというよりも、
大統領を意のままに操ると言ったほうが良いでしょう。
それではDr.ルーズベルトの目的は一体何なのでしょうか。
ロボットの時代を作ること

https://pluto-anime.com/story
Dr.ルーズベルトの目的は、
ロボットの時代を作ることです。
そして自分がその頂点に君臨することが、
彼の望みなのでしょう。
そのためにはまず、
人間の時代を終わらせる必要があります。
劇中で明言されてはいませんが、
トラキア合衆国とペルシア王国に戦争をさせ、
人類滅亡へと導こうとした黒幕は、
Dr.ルーズベルトだと思われます。

https://pluto-anime.com/story
最終回でボラーの暴走により、
地球上の全ての生物が滅びるという危機に陥ります。
この情報を聞いたDr.ルーズベルトは、

生物ではない自分たちは滅びない
と言い、
喜ぶ素振りを見せました。
人間が地球上から姿を消しロボットだけが生き残る
これはDr.ルーズベルトが望んだものだったのでしょう。
Dr.ルーズベルトのラストはどうなった?

最終回のラストで、
Dr.ルーズベルトはブラウ1589に殺されます。
この背景にはどんな流れがあったのでしょうか。
アトムがブラウ1589に頼んでいた

https://x.com/pluto_anime_?s=20
初めて人間を殺害したロボットであるブラウ1589は、
人工知能矯正キャンプの地下に、
身動きが取れない状態で隔離されていました。
アトムは、プルートゥ、ボラーとの最後の戦いを前に、
ブラウ1589に会いに行きます。

久しぶりだね、わが友よ
と喜ぶブラウ1589。

あなたに頼みがあって来ました
と言うアトム。
すると次のシーンで
テディベア「Dr.ルーズベルト」の姿が映し出されました。
その後、

君の頼みというのは承った
とブラウ1589が答えるシーンになります。
アトムが頼んだ内容は語られませんでしたが、
おそらく、
Dr.ルーズベルトを倒してほしい
と内容だったのではないでしょうか。
ボラーの脅威が去っても、
Dr.ルーズベルトがいる限りは本当の脅威は去ったと言えない
と、アトムはわかっていたのでしょう。
そしてDr.ルーズベルトを止めることができるのはブラウ1589だけ
ということもわかっていたのだと思います。
ブラウ1589がDr.ルーズベルトを殺した

https://x.com/pluto_anime_?s=20
サハド(プルートゥ)が自ら犠牲となり、
地球の危機が去ったことを知ったDr.ルーズベルトは、
ガッカリしながらも、

次の手を考えればいいさ
方法はいくらでもあるからね
と余裕の様子を見せます。
そこへブラウ1589がやってきて、
大統領を殺そうとします。
それを見たDr.ルーズベルトは

よく来たね、さあ共に始めよう、ぼくらの新しい世界を
とブラウ1589に協力を求めます。
しかし次の瞬間、
ブラウ1589は自分に突き刺さっていた槍を抜き、
Dr.ルーズベルトに投げつけます。
これによりDr.ルーズベルトは、
おそらく死んだ(破壊された)と思われます。
ブラウ1589はアトムとの約束を守ったのでしょう。
まとめ
今回はPRUTOの謎なくまのぬいぐるみ、
Dr.ルーズベルトについてまとめてきました。
トラキア合衆国のマザーコンピューターであり大統領のブレーン。
おそらく米国大統領の二人のルーズベルト大統領を
連想させるキャラクターだと思われます。
最後は彼の脅威を見抜いたアトムと、
アトムの頼みを聞いたブラウ1589によって、
破壊されたのでしょう。
本作ではあまり詳しい描写がないDr.ルーズベルトですが、
このような説を念頭に置いてみると、
納得できる点が多いのではないでしょうか。