スタジオポノックの話題の最新作「屋根裏のラジャー」。
素晴らしい映像と感想ストーリーと称賛の声がある一方で、
ネット上には「つまらない」という声も上がっています。
この記事ではつまらない理由を探るために、
ネガティブな感想をまとめてみたいと思います。
ネタバレを含みますので、本編ご鑑賞後に本記事をご覧ください。
屋根裏のラジャーがつまらない理由7つ!
1つ目:内容が浅い
屋根裏のラジャー…空想世界が普通すぎて物足りなかった。消滅のギミックは良かったがラジャーだけ何故影響を受けないのか謎がのこる。
— えど787;日々是返済 (@edo787) December 15, 2023
つまらなくは無いけど面白くも無いって印象。 pic.twitter.com/BJoZGu0g1f
『屋根裏のラジャー』を観た。正直年いった人間からすれば物足りない部分はある。すんなりといかない話運びに単純すぎる図式。でも想像力を全肯定するメッセージはすごく好み。何度か泣きそうになるシーンはあったし。対象年齢ドンピシャの子供には響くかもしれない。一番可愛かったのはガイコツです。 pic.twitter.com/uUUuxT9KG6
— これ (@Ritalin_203) December 15, 2023
本作を「つまらない」と感じた方の意見を見ると、
物足りない
内容が浅い
という意見が多いです。
キャラクター、世界観、ストーリーなど、
どの要素も面白さはあるのですが、
あと少しプラスα要素が欲しかったと感じた方が多いようです。
具体的に物足りないと言われる要素は、
- 大人がイマジナリを忘れてしまう理由が深く描かれていない
- クライマックスの戦いが地味
- ストーリーが単純で先が読める
- 各キャラクターの心理描写が浅い
このような意見が見られました。
観る人を選ばずサラリと観れるところが本作の魅力ではありますが、
飲み込まれるような作品を期待した方には、
浅いと感じられたのでしょう。
2つ目:ジブリっぽさが消えない
本作はジブリから独立したアニメーターが立ち上げた、
「スタジオポノック」が作った作品です。
スタジオジブリではないので、
数あるジブリ作品とは異なるオリジナルの雰囲気があります。
しかしもともとジブリ作品に携わっていた方々が作った作品なので、
どうしてもジブリっぽさは残っています。
・キャラクター
・映像
・世界観
このようなものすべてにジブリ要素が散りばめられているため、
やっぱりジブリっぽさが消えていない
ジブリとは違う作品を期待していた
とガッカリしてしまった方は多かったようです。
もちろん「ジブリっぽくて良かった」という方もいますが、
脱ジブリを期待していた方は多かったようです。
3つ目:ジブリと比べるとつまらない
『屋根裏のラジャー』トトロや君生きがあえて曖昧にしたメタファーを一つ一つ明確にして行ってしまい児童文学のあわいを野暮にも消してしまう冒頭からノレず…そのあと何回か挽回のチャンスはあったしすごく良いシーンもあったのだが、全体的な一本軸の弱さも厳しい。
— 本末転倒太郎 (@GOODBYE_KITTY3) December 15, 2023
本作を手掛けたスタジオポノックは、
ジブリにいたアニメーターが多く関わっているため、
本作はジブリを継承した雰囲気があります。
しかし、
ジブリに似てはいるけれど、
ジブリと比べるとつまらない
という感想が見られました。
絵柄はジブリなのに、
内容はジブリのような深みがない
という意見もありました。
ジブリの中でも特に宮崎駿作品は、
躍動感のある魅力的なキャラクターと、
様々な考察の余地があるストーリーに惹きつけられます。
もう一度観たいと思わせる力があります。
そのような作品と比べてしまうと、
本作はつまらないと感じてしまったのでしょう。
特に今年公開の宮崎駿作品「君たちはどう生きるか」は、
かなり難解な作品だったので、
それと比べるとあっさりした印象を受けてしまいますね。
4つ目:イマジナリの世界観に入れなかった
本作はアマンダの想像から生まれた、
イマジナリ(想像上の友達)ラジャーの冒険を描いた作品です。
ラジャー以外にも様々なイマジナリが登場します。
人間に忘れられてしまったイマジナリの苦悩や、
新たな人間のイマジナリになれた喜びなど、
人間とイマジナリのドラマが主軸となっています。
子どもの頃にイマジナリーフレンドがいた方にとっては、
とても感情移入することができるでしょう。
しかしそれ以外の方は、
ラジャーのような友達がいなかったから共感できない
イマジナリーフレンドの世界観がわからない
このような感想を持ったようです。
本作と似た作品に「トイ・ストーリー」がありますが、
こちらはおもちゃと人間の交流なので、
共感できる方は多いでしょう。
お気に入りのおもちゃを持っていた方は多いですよね。
イマジナリーフレンドはそれほどメジャーなものではないので、
刺さらなかった方が多かったようです。
5つ目:ストーリーの構成が良くなかった
屋根裏のラジャー、話がとっ散らかっているというかキャラクターたちの行動の動機が全く不明なままで話が進んでいくんだよな。イマジナリーフレンドというテーマだから作り手側が何をしたいのかはわかるんだけど、でも作品を通しては全くわからん。映像的には面白いところもあるのだが、バンティングが
— 🍎🐧ダーマス🍅🦒 (@kj_msd) December 15, 2023
一つ一つのシーンは素晴らしいけれど、
ストーリー構成があまり良くなかった
という意見も見られました。
本作は、
- 現実の世界
- 回想の世界
- アマンダの想像の世界
- イマジナリの世界
このような異世界が交錯しラストに向かっていきます。
それらのシーンが上手く重なり合っていなかった
と感じた方もいたようです。
特に回想シーンの差し込み方が雑で、
感情移入しにくかったという声も見られました。
6つ目:日本語と英語表記が混ざっていて混乱した
「屋根裏のラジャー」で気になったのが、舞台がヨーロッパ(オランダあたり?)なのに、物語上必要なところが日本語表記なところ。子供の鑑賞を想定しているので仕方がないんだろうけど、すごく違和感があった。あと劣化ジブリと言われたくないなら、キャラの方向性は思い切って変えたほうがいいなぁ。
— Masaya Takada (@muy_2) December 15, 2023
本作の舞台は日本ではなくヨーロッパです。
そのため様々なものに英語表記が使われているのですが、
物語上重要な部分は日本語になっており、
その一貫性のない世界観に混乱した方もいたようです。
また日本語の中にも不自然に英単語が入っているなど、
会話の中にも不自然さがありました。
細かい部分ではありますが、
このようなところに違和感があると、
一気に冷めてしまうのかもしれませんね。
7つ目:怖いシーンがある
屋根裏のラジャー
— いいね不要🙅🙇🙏🇰🇷rabbit🐰✈🎤🎫👑❥ஐten🔟🇹🇭 (@_PREMIERE__) December 7, 2023
イメージと違って結構残酷なシーンがあるし怖い部分あり😱
イマジナリーと言う複雑な言葉と物語にするには難しいテーマなので、説明が少ないし無くていきなり本題に入ってて雑だし中途半端で分かりにくい。
感動はしたし最後は丸く収まったし、人間の大事な部分が描かれてるけど➡
本作の予告では、
キラキラとしたファンタジーの世界を舞台に、
少年少女が活躍する姿が映し出されています。
そのイメージを持って子供向けのファンタジー作品として観ると、
意外と怖い要素があることに驚かされます。
特に怖いのが、
バンティングと行動を共にしている謎の女の子です。
黒髪で不気味な目、
さらに奇妙な動きをするという、
ホラー映画のキャラクターのような女の子です。
小さな子どもが見たらかなり怖いかもしれませんね。
またバンディングの存在も不気味でした。
子供のイマジナリを捕食し、
その子供の心を殺しながら生きてきた人物です。
イマジナリを食べる姿はかなりホラーでしたね。
屋根裏のラジャーは面白いという声も多い!
とにかく泣ける!
屋根裏のラジャー、めっちゃ泣いた。子供向けだろうなと思って油断してたら完全にやられた。戦闘も面白いし、家族の描写も美しい。次観るときはポケットティッシュ持ってく
— 名前 (@doghateneves) December 15, 2023
本作の感想でとても多かったのが、
意外と泣けた!
というものでした。
子供向けだと思って油断して観たら、
泣けるシーン連続で号泣だった
という方が多かったようです。
特に涙を誘ったのが、
アマンダとラジャーではなく、
アマンダの母リジーだったようです。
普段は元気にふるまうリジーですが、
- 夫を亡くした悲しみ
- 一人で子育てすることへの不安
が一気に押し寄せてしまうシーンがあります。
これに号泣した方は多かったでしょう。
自分のイマジナリ「れいぞうこ」を思い出した、
クライマックスシーンも感動的でした。
考えさせられる内容だった
屋根裏のラジャー、大人も考えられる内容で面白かった!一次創作してる人に刺さる、今度原作読む。
— PurpleBoots (@fff_mee) December 15, 2023
キャストみんな良かったしMr.バンティングのイマジナリーが不気味可愛い…
ジブリ作品と比べると浅いという意見がある一方で、
考えさせられる内容だった
という意見も見られました。
本作では
・夢を持ち続けることの大切さ
・家族愛や友情
などシンプルでありながら忘れがちになっているメッセージが
たくさん散りばめられていました。
そのようなメッセージを、
説教くさくなくサラリと描いているところも良かったですね。
映像が素晴らしい
メアリと魔女の花観た、
— ⛩noya⛓️ (@SH_love_Laurant) December 15, 2023
面白かった…
屋根裏のラジャーの絵めちゃくちゃ綺麗
本作はジブリのスタッフが新たに立ち上げた「スタジオポノック」が手掛けており、
ジブリらしい美しい映像を見ることができます。
さらに最近のジブリ映画に多い不気味で暗い映像とは違い、
明るく鮮やかな映像が多いところも、
高く評価されていました。
絵画を見ているような映画だった
絵本の世界に飛び込んだような映像美だった
などの意見が見られました。
現実と空想が入り混じった不思議な雰囲気も、
素晴らしい映像で表現されていましたね。
まとめ
今回はスタジオポノック最新作「屋根裏のラジャー」が
つまらないと言われる理由を調べてみました。
内容の浅さやジブリとの比較など、
ネガティブな意見がいくつか見られました。
しかしそれ以上にポジティブな意見が多く、
今の段階では称賛の声のほうが多いようです。
ジブリ作品が好きな方もそうでない方も、
一見の価値ありの作品と言えますね。