「リトルマーメイド」実写版の最後は、
アニメ版とは異なる部分がありました。
今回はその違いについて
ネット上の意見を参考にしながら
ネタバレ考察したいと思います。
ネタバレを含んでおりますので、本編ご鑑賞後に記事をご覧ください。
リトルマーメイド実写版【ネタバレ】最後のシーン考察6つ
1つ目:アリエルがアースラを倒した理由
巨大化したアースラが
渦巻を起こす終盤シーン。
アニメ版では、
エリックが難破船を操縦して、
巨大アースラに突き刺し倒します。
しかし実写版で巨大アースラを倒したのは
アリエルでした。
戦うプリンセスにアップデートされたから
アニメ版でのアリエルは、
好奇心旺盛な女の子ですが、
あくまでも王子に助けてもらうプリンセス
という立ち位置でした。
しかし実写版では戦うプリンセスに
アップデートされたという
考察が多く見られました。
アリエルの勇気ある行動により、
父トリトン王もエリック王子も
助かったのです。
姉たちも各地で戦っている
実写版でのアリエルの姉たちは、
各地の海の守護者という設定に変わっています。
「コーラル・ムーン」と呼ばれる時期だけ、
父親であるトリトン王の元に集まってきますが、
それ以外は管理者や戦士として
担当領域で戦っているのです。
アリエルは末っ子であるため。
父のもとで気楽に暮らしていたのでしょう。
しかしアースラとの戦いを経験し、
姉たちのように戦士になれたのだと思います。
だから父トリトン王は、
アリエルも姉たちのように一人で戦う力が備わっている
過保護に見守る必要はない
と判断して、
アリエルの旅立ちを祝福したのでしょう。
2つ目:「戻ってくる」と約束した理由
セバスチャン達と別れるシーンで、
アリエルは、
「コーラル・ムーン」の時には戻ってくると
約束します。
これはアニメ版にはないシーンでした。
トリトン王の娘の役割も果たしたいから
このシーンは、
・アリエルも姉たちと同じように各地の海で仕事をしたいと思っている
・「コーラル・ムーン」の時だけ姉たちと同じように帰ってきたい
・トリトン王の娘としての役割もまっとうしたい
このようなアリエルの気持ちが
込められているのではないでしょうか。
アニメ版ではエリック王子と結婚し、
人間の世界で幸せに暮らす
アリエルのラストでした。
しかし実写版では、
エリック王子と幸せに暮らしながらも、
トリトン王の娘としての役割も忘れない
という決意が感じられましたね。
3つ目:最後に父と交わした会話の意味
アリエルの船出を祝福するために現れた
トリトン王。
アニメ版ではここでアリエルが
愛しているわ、パパ
とだけ言って抱き合います。
しかし実写版では、
アリエルは父トリトンに
耳を傾けてくれてありがとうと言い、
トリトンは娘アリエルに
声をあげられなくてつらかったろう
と言います。
アリエルの苦悩を理解した父トリトン
アースラの魔法によって
声を奪われ、話せなくなったアリエルですが、
その前から声は奪われた状態だった
とも言えるでしょう。
外の世界への好奇心を持ちながらも、
父にそれを聞き入れてもらえなかったアリエルは、
声を出せないのと同じと思っていたのかもしれません。
だから声を失ってでも
外の世界に飛び出したのでしょう。
父はそんなアリエルの気持ちを悟ったからこそ、
最後にアリエルに言葉をかけた
と解釈する意見が見られました。
4つ目:結婚式をしなかった理由
アニメ版の最後は、
エリック王子とアリエルは
盛大な結婚式を挙げて、
キスをしたシーンで幕を閉じます。
ディズニー映画お決まりのラストですが、
その裏側にある
・王子様と結婚することだけが女性のゴール
・女性側だけが自分の世界を捨てて男性側のところへ行く
このようなメッセージに対して、
疑問の声が増えています。
そこでこれを回避するために、
結婚式ではなく、
二人の出航を祝うという
ラストに改変したのでしょう。
多様な幸せのカタチを描くため
アリエルのラストは、
王子との結婚という
ステレオタイプにとらわれず、
・自らの手で未来を切り開くことができた
・その未来を分かち合えるパートナーを得ることができた
このようなハッピーエンドになっています。
女性の多様な幸せのカタチを描くことが
本作では大切だったのでしょう。
結婚、仕事、家族などにとらわれることなく、
いろんな夢を見ても良い
というメッセージが伝わってきましたね。
5つ目:親たちが間違いに気付いたラスト
アニメ版から大きく改変された要素として、
エリック王子の母セリーナ女王の存在があります。
実写版のエリックは
王家の息子ではありません。
船が難破したことでこの国に
流れ着いた孤児で、
セリーナ女王が彼を養子にした
という設定です。
親の過保護さが幸せを阻んでいた
このような経緯があったことで、
セリーナはエリックを危険な海から
守ろうと必死なのです。
一方アリエルの父トリトン王も、
妻を人間に殺されたという過去があるため、
アリエルを
人間の世界から遠ざけようとします。
セリーナとトリトンの過保護さは、
子供への深い愛情であることは
間違いありません。
しかしその愛情が、
子供たちの幸せを阻むものに
なってしまっていることも事実。
親世代へのメッセージ
セリーナとトリトンが
自分たちの過保護さが
子供たちを苦しめていることに気付き、
改めようとしたことで、
アリエルとエリック王子は
ようやく幸せを手にすることができたのです。
この二人の親の姿を通して、
子供たちの自立を尊重する大切さを
伝えているようにも感じられました。
6つ目:多様性あふれるラスト
最後のシーンで、
アリエルとエリック王子の出航を
祝うために集まったのは、
実に多様な人魚たちでした。
アニメ版でも、
人魚たちが海面から顔を出して
結婚式を祝いましたが、
実写版の人魚たちは、
肌の色も年齢もバラバラです。
このラストシーンには
人種や種族を越えて、
地球レベルで一つになろうという
壮大なメッセージさえ感じられました。
血の繋がりを越えた多様性
実写版で登場したアリエルの姉たちは、
肌の色が違います。
これに違和感を覚えた方は多いでしょう。
しかし、
ラストで登場した多様性あふれる
人魚たちの姿を見ると、
血の繋がりを越えたものが
この世界にはあるのだと感じられました。
エリック王子とセリーナ女王が
血縁関係にないことも、
本作では大事な要素なのでしょう。
まとめ
今回は、
「リトルマーメイド」実写版の
最後のシーンについて、
アニメ版との違いを踏まえて
ネタバレ考察してきました。
アニメ版よりも
メッセージ性が強い本作。
考えさせられる要素が多いラストだったと
言えますね。