エブエブの考察まとめ!タイトルの意味は?込められたメッセージとは?

アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演女優賞など

7部門を受賞した「エブエブ」。

ハチャメチャなカオスの中に、

深い意味があると話題となりました。

今回は本作のタイトルの意味や込められたメッセージなどについて

ネット上の意見を参考に考察したいと思います。

ネタバレを含みますので、本編ご鑑賞後に記事をご覧ください。

目次

エブエブ【考察】タイトルの意味は?

無数のマルチバースの世界


https://gaga.ne.jp/eeaao/about/#intro

本作のタイトル

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
原題:Everything Everywhere All at Once

を直訳すると

すべてのもの、すべての場所が、すべて一度に

となります。

これは本作で描かれるマルチバースを

意味しているでしょう。

主人公のエヴリンは、

コインランドリーを営む中国系の移民女性です。

頼りない夫と反抗的な娘と暮らしていますが、

ある時マルチバースの存在を知ります。

今いる自分とは違う人生を選択した自分が生きる宇宙(マルチバース)が、

無数に存在するというのです。

それぞれの宇宙でエヴリンは、

様々な人生を送っています。

・世界的大女優
・シェフ
・カンフーの達人
・ピザ屋の店員
・歌手
・指がソーセージの人類
・人形
・イラスト
・石

そしてバースジャンプという

別宇宙の自分とリンクして能力を得ることができる機能を使い、

すべての宇宙のエヴリンを

一度に体験することができるようになります。

まさに

すべてのもの、すべての場所が、すべて一度に

ということですね。

つまりこのタイトルは、

映画を要約しているということですね。

様々なジャンルが集約された映画


https://gaga.ne.jp/eeaao/

「エブエブ」の魅力は、

実に様々なジャンルの要素が詰まっているところです。

  • ロマンス
  • アクション
  • 冒険
  • ホラー
  • SF
  • スリラー
  • 恋愛
  • 人間ドラマ

このように、

映画のほぼ全てのジャンルが集約されているような

贅沢な映画と言えます。

これもタイトルの

すべてのもの、すべての場所が、すべて一度に

にかかっていると言えるでしょう。

すべての映画のジャンルが、

すべて一緒になった映画ということですね。

現代のインターネット社会

すべてのもの、すべての場所が、すべて一度に

というタイトルは、

様々なマルチバースの世界を意味しています。

そしてこれは同時に、

現代のインターネット社会も意味しているでしょう。

マルチバースはネット社会?

本作のパンフレットで監督は、

マルチバースのメタファー(隠喩)は、

インターネットだと明かしています。

ネット世界とエブエブの映画の世界は、

このような共通点があるでしょう。

【ネット社会】次々と違うページに飛べる
【エブエブの世界】バースジャンプをして別の宇宙へ行く


【ネット社会】様々なアカウントを使い分け、別の人間を演じることができる
【エブエブの世界】様々な宇宙を生きることができる


【ネット社会】他人の様々なアカウントを見て羨ましく思う
【エブエブの世界】別の宇宙の自分のほうが幸せだと羨ましく思う

エブエブの世界のジョイは、

あらゆる世界を見すぎてしまった結果、

精神が崩壊してしまいジョブ・トゥパキという悪の存在になってしまいます。

あらゆる情報やSNSを見すぎることで、

精神的なストレスを感じてしまう

現代人の状況に通じるものがあると言えますね

つまり

すべてのもの、すべての場所が、すべて一度に

というタイトルは、

情報過多の現代社会も意味しているということです。

すべての情報を一度に得られる現代社会は、

便利なように見えて、

誰でもジョイのように闇落ちする可能性があるということを

伝えているのでしょう。

エブエブ【考察】映画に込められたメッセージは?

人生はないものねだり


https://gaga.ne.jp/eeaao/about/#intro

「エブエブ」に込められたメッセージの一つとして、

人生はないものねだり

ということが挙げられるでしょう。

エヴリンは、

ウェイモンドと結婚しなかったことで、

世界的大女優として成功した宇宙を体験します。

この宇宙ではウェイモンドも

経済的に成功を収めていました。

これによりエヴリンは、

ウェイモンドと結婚しないほうが良い人生だったのでは…

と考えてしまうようになります。

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しかしエヴリンが女優となった宇宙のウェイモンドは、

コインランドリーを経営しながら、
税金を納める人生を送ってみたかった。

とエヴリンに言います。

エヴリンはそれを聞いて、

ウェイモンドと歩んできた

コインランドリーの人生を思い返し、

この人生も素晴らしかったことに

気付かされたのです。

普遍的な親子の物語


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本作に込められたメッセージとして、

普遍的な親子の物語も挙げられるでしょう。

SF的な壮大な物語の末にある

エヴリンと娘ジョイの物語に

感動した方は多かったようです。

悪の根源は娘のジョイだった


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全宇宙を滅ぼそうとする悪の根源ジョブ・トゥパキの正体は、

エヴリンの娘のジョイでした。

ジョイは過度なバースジャンプを繰り返したことで、

精神が崩壊してしまい精神が崩壊して、

闇落ちしてしまったのです。

「どの世界にも重要なものはない」という虚無感に陥ったジョイは、

この世界から脱出を求めていました。

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このジョイの物語はまさにSF的ですが、

最終的には母親に認めてもらえたことで和解するという

普遍的な物語に着地しました。

本作は壮大な風呂敷を広げられたことで、

観客が置いてけぼりにされがちですが、

最後は誰でも共感できるような親子の物語に戻ってくるので、

気を抜いていると感動させられた

という方が多かったようです。

自分が置かれている親との関係

子供との関係とリンクして、

考えさせられた方は多かったでしょう。

岩のシーンが感動だった


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シュールすぎて驚いてしまった

岩の宇宙のシーンも、

最終的には、

エヴリンとジョイの和解に繋がりました。

この描写に、

予想外の感動を得られた方も

多かったのではないでしょうか。

「優しさ」は宇宙を救う


Twitter(X)より

下品なシーンや暴力シーンも多い本作。

しかし最終的に伝えたかったメッセージは

「優しさ」でした。

優しくあろうとするウェイモンド


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いつもエヴリンに相手にされない

冴えない夫のウェイモンド。

どの宇宙においても、

彼は優しくあろうとする男でした。

コインランドリーの苦労が絶えない生活の中でも、

少しでも明るく笑顔でいようとした彼は、

洗濯袋に「ギョロ目」を付けていました。

そんなウェイモンドに嫌気がさしていたエヴリンでしたが、

様々な宇宙のウェイモンドと関わるうちに、

彼の優しさこそが真の強さだと悟ります。

「優しさ」を武器に闘うエヴリン

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ウェイモンドの優しさの象徴と言える「ギョロ目」を付けて戦い、

あなたの戦い方を学んでるところ

と言うエヴリン。

敵たちに悪意を持って立ち向かうのではなく、

彼らに優しさを与えることで、

敵たちを排除していきます。

映画のはじめと最後で、

「ギョロ目」の印象が大きく変わるところが、

面白い演出でした。

温かいラストに感動

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苦しい時やどうしようもない時でも、

優しい心を持てば乗り越えられる

というメッセージが感じられ、

温かい感動に包まれたラストでしたね。

誹謗中傷など人々が傷つけ合いやすい時代だからこそ、

忘れてはいけないメッセージと言えるでしょう。

まとめ

今回は「エブエブ」のタイトルの意味や

込められたメッセージなどについて考察してきました。

ハチャメチャなSF作品のように見えて、

様々なことを考えさせてくれる

感動作と言えるでしょう。

何度も観返したくなる作品でもありますね。

エブエブの考察まとめ!タイトルの意味は?込められたメッセージとは?

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