パイレーツオブカリビアンの謎の一つがベケットがなぜ打たなかったのか
ということです。
3作目ワールドエンドのラストで挟み撃ちにされた
ベケットの船。
劣勢の状況ではありましたが、
反撃する余力はあったはずです。
この時ベケットが反撃しなかった理由を考察したいと思います。
ネタバレを含みますので本作鑑賞後に記事をご覧ください
パイレーツオブカリビアン/ワールドエンドでベケットはなぜ打たなかった?
考察1:予想外のことに判断力を失ったから
東インド貿易会社の権力者であるベケット。
3作目ワールドエンドのラストで
ベケットの船は
・フライング・ダッチマン号
・ブラックパール号
に挟まれ攻撃を受けます。
これはベケットにとって
非常に想定外のことでした。
ベケットは、
船長デイヴィ・ジョーンズを操ることで、
フライング・ダッチマン号を支配していました。

しかし、なんとウィルが船長になり、
攻撃を仕掛けてきたのです。
この状況を把握したベケットは
ご命令を!
と言われても、
目を泳がせながら、
言葉が出ませんでした。
まさかこんなことになるなんて…
とパニックになったのだと思われます。
自信過剰なベケットは
海賊に負けたことでプライドが崩れ去り、
何も考えられなくなったのでしょう。
考察2:瞬時に負けを確信したから

ベケットは見事な戦略や策略で、
今の地位までのし上がってきた実力者です。
そのため、
2隻が敵になったとわかった瞬間に
勝ち目はないだろう
と悟ったのでしょう。
これまで多くの戦いを見てきたベケットは、
この状況で勝つことは100%無理だと思い、
無駄な抵抗は一切しなかったのでしょう。
敗北を認めたということですね。
海賊とは対極的な描写

勝ち目がないことを確信した瞬間に
戦うことを諦めたベケット。
おそらく海賊だったら
勝ち目がなくても戦ったと思います。
しかし現実世界の中で
海賊のように負け戦に突進できる人は少ないでしょう。
無謀な海賊よりも、
ベケットのこの行動のほうが共感できる
と思った方は
多かったのではないでしょうか。
考察3:会社の利益を優先したから
ベケットは会社の利益を第一に考える男です。
全ては利益のため
が、彼の口癖です。
ブラックパール号とフライング・ダッチマン号に
反撃することはできたでしょう。
ベケットは本当は
部下に「撃て!」と命じたかったのかもしれません。
しかしそうすると、
東インド貿易会社と海賊との戦いが永遠に続いてしまう。
会社に多大な損害を与えることになる。
と思ったのでしょう。
この状況の中で会社への被害を最小限にするためには、
このまま戦わずに沈んでいくのが一番だ
と悟ったのだと思われます。
信念を貫き通したベケット

ブラックパール号とフライング・ダッチマン号に攻撃を受ける中、
ベケットの部下たちは船を捨てて
海に飛び込んでいきました。
ベケットも海に飛び込めば助かったのでは?
とも思いますが、
彼は最後まで逃げず船を共に沈んでいきました。
ベケットは最後に
全ては利益のため
と言います。

最後まで信念を貫き通そうとした
彼の覚悟が感じられました。
彼の口癖であり彼の信念でもある言葉。
考察4:ベケットのかっこいい姿を描きたかったから
本シリーズには
さまざまな悪役が出てきますが、
それぞれ良い部分も描かれてきました。
・バルボッサ:ジャックの宿敵として登場するも、ジャックを助ける場面も多々ある
・デイヴィ・ジョーンズ:女神カリプソと恋に落ちるまでは誇り高き海賊だった
・ノリントン:出世のためだけに行動するも、ラストはエリザベスのために命を落とす
ベケットはバルボッサやデイヴィ・ジョーンズを越える
たちの悪い悪役キャラでしたが、
他の悪役と同じように、
良い面も描きたかったのでしょう。
そのため、
最後は無駄に抵抗しながら死んでいくのではなく、
かっこよく死んでいく
というシーンになったのだと思われます。
まとめ
今回は、ベケットがラストに反撃しなかった理由を考察してきました。
本シリーズは観客の解釈にゆだねられるシーンが多いため、
このシーンも正しい答えはわかりません。
いろいろな考察をしながら鑑賞するとより面白さがあるでしょう。