「アバター2」が公開され、
さまざまな考察がされています。
ジェームズ・キャメロン監督「アバター」の13年ぶりの続編ということで、
多くの映画ファンから注目されている本作。
ネット上の意見を参考に考察をまとめたいと思います。
ネタバレを含みますので本作鑑賞後に記事をご覧ください
記事は公式サイトや公式Twitterを元に情報や画像を使わせていただいております。
アバター2の考察7つ
考察1:普遍的な家族の物語だった
アバター2で主軸となったのは家族の物語でした。
本作はパンドラという神秘的な星を舞台に繰り広げられる
壮大なファンタジーです。
遥か彼方の世界の出来事ではあるのですが、
・優秀な兄に劣等感をもつ弟ロアク
・トラブルメーカーのロアクに手を焼く父親ジェイク
・完全アウェイの新天地で戸惑うサリー家
・非常事態に際し一致団結するサリー家
・父親クオリッチを憎みながらも見捨てられないスパイダー
・反抗的な息子スパイダーの扱いに戸惑うクオリッチ
このようにどこにでもあるような家族のドラマが描かれます。
そのため観客は
神秘的なパンドラの世界観に圧倒されながらも、
壁を作ることなく入り込めるのです。
それぞれのキャラクターに感情移入して観れるところが、
アバター2の面白さの一つと言えます。
考察2:父を助ける子ども達という構図の意味
前作は勇敢に闘う姿が印象的だったジェイク。
本作も宿敵クオリッチ大佐が率いる軍と闘うのですが、
前作のような無敵感はありませんでした。
その原因は子ども達との関係にありました。
守ろうとすればするほど反発する子ども達。
・家族の安全のために古巣を離れるも猛反対される
・戦いを前に子ども達を統率しようとするも反発される
このように空回りする父ジェイクの姿が印象的でした。
そしてついに迎えたラストでは、
子ども達によって助けられることになります。
クオリッチ大佐との激戦の末勝利するも、
沈没船に閉じ込められてしまうジェイク。
そんな父を救ったのは、
次男ロアクと養女キリでした。
クオリッチを救ったのも息子スパイダー
ジェイクとの戦いに破れたクオリッチ大佐も、
同じように息子スパイダーに救出されていました。
意識を失っていたところを、
息子のジェイクが海岸に連れていき、
無事に意識を戻すことができました。
本作は子供の成長物語
本作はおそらく、
今回から新たに加わった
子供たち成長物語にスポットをあてたかったのでしょう。
・「ハリーポッター」シリーズ
・「ナルニア国物語」シリーズ
のような清々しい子ども達の成長を見ることができました。
そのため父親たちの活躍は控えめに、
むしろ子どもに助けられる
というポジションにおさまっていたのかもしれません。
考察3:キリは何者なのか
本作の一番の謎と言える人物はキリです。
キリの母親はグレースであることはわかっています。
グレースは前作でアバター計画を率いた植物学者です。
アバターの姿になりジェイクと共にクオリッチ大佐と戦うも、
銃弾を受けて命を落としてしまいました。
ちなみにグレースはアバターとして死んだため、
人間のグレースの体はいまだ休眠状態となっています。
本作でグレースの娘キリが登場したことから、
アバターとして死ぬ前に妊娠した可能性があります。
キリの出生の謎を考察
1つ目はクオリッチ大佐という説。
キリとクオリッチ大佐の息子スパイダーの間には強い絆があります。
その理由は2人がきょうだいだからかもしれません。
2つ目はエイワから生まれたという説。
アバターとして死んだグレースは、
パンドラ国の神とされるエイワに連れていかれ、
エイワの一部となりました。
この時にキリが生まれたのではという説も有力です。
キリは他の人よりもエイワと繋がれる不思議な力を持っているため、
エイワの化身という可能性もあります。
3つ目は人工授精により生まれたという説です。
何らかの理由により、
科学的に作られた精子とグレースの卵子により、
キリが誕生したのではとの考えもあります。
いずれの説も決定的なものではありませんので、
次回作以降で明かされることを楽しみに待ちましょう。
考察4:次回作への伏線が満載
ジェームズ・キャメロン監督は、
「アバター2」公開時点で、
「アバター」シリーズは5部作になると明かしています。
そのため本作は、
次回作以降への伏線が多く散りばめられた作品
とも言えるでしょう。
・キリの父親の謎
・キリだけがもつ不思議な力の謎
・問題児の次男ロアクの成長
・最後の戦いで勇敢さを見せた末娘トゥクへの期待
・生き残ったクオリッチ大佐の今後の行動の謎
このようにたくさんの伏線が張られているため、
次回作以降どんな展開になるのか非常に楽しみです。
考察5:海洋民族の登場により高まる期待
前作はパンドラに住む先住民族であるナヴィは、
狩猟部族であるオマティカヤ族が描かれました。
美しい姿や驚異的な身体能力など
ナヴィという新たなキャラクターに魅了されました。
そして今回は新たなナヴィとして
海辺の楽園に住む海洋民族・メトケイナ族
が登場しました。
肌の色は美しいエメラルドグリーン。
ヒレのような手足と太い尻尾をもっています。
さらに長時間水中に潜っていられるような
呼吸法も身に着けています。
この作り込まれたキャラクター・メトケイナ族の登場により、
アバターの世界はまた魅力的なものになりました。
新たな民族が登場する予感
本作は「アバター」5部作の2部目です。
おそらく次回作では
また新たなナヴィの民族が登場することが予想されます。
・「スターウォーズ」シリーズ
・「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ
このようなファンタジー大作のように、
さまざまな民族が登場し、
最終的には大集合する展開も期待できるでしょう。
考察6:「タイタニック」を彷彿させる沈没シーン
本作で新たに登場したメトケイナ族の族長の妻・ロナルを演じたのは
ケイト・ウィンスレットです。
ジェームズ・キャメロン監督と
「タイタニック」以来25年ぶりに
タッグを組むことが大きな話題となりました。
さらに本作では「タイタニック」を彷彿とさせるシーンがありました。
人類とナヴィの最終決戦の舞台は
クオリッチ大佐の乗る狩猟船。
ナヴィ達の激しい攻撃を受け沈没しそうになる中、
ジェイクたちは必死の脱出を試みます。
豪華客船タイタニック号が沈没する
「タイタニック」の名シーンを連想されるような描写でした。
「タイタニック」の手錠シーンも
「タイタニック」では、
船が沈み始める中、
レオナルド・ディカプリオ演じるジャックが
手錠でパイプに繋がれているため逃げられないというシーンがあります。
「アバター2」でも、
沈みかけた狩猟船には捕らえられた子ども達の姿がありました。
このシーンでも、
子ども達は手錠でパイプで繋がれて逃げられない
という演出でした。
ジェームズ・キャメロン監督が意識的に取り入れたシーンなのかは不明ですが、
「タイタニック」を連想した方は多かったようです。
考察7:アバターからリコン計画へ移行した理由とは
前作で実行されたアバター計画とは、
パンドラ国にある希少鉱物アンオブタニウムを得ることでした。
この物質は人類が抱えるエネルギー不足問題を解決する鍵となるとされていました。
ジェイクに課せられたミッションは
この物資を得るために先住民族ナヴィに打ち解けることでした。
しかし今回実行されたリコン計画はパンドラ国侵略です。
地球は死にゆく星と化しているため、
人類は新たな星を求めていたのです。
そのために開発されたのは、
「リコビナント(リコン)」というナヴィと人類の混血アバター。
前作では植物学者など非武装の民間人がアバターとなりましたが、
本作では軍人がリコン兵となるという点も異なります。
ジェームズ・キャメロン監督からの警笛
ジェームズ・キャメロン監督は来日インタビューの中で、
前作の時から自然破壊は一層悪くなっている
この映画を作ることはもっと重要
と語っています。
アバター計画から、
より攻撃的なリコン計画へと変化した理由は、
前作から13年間のなかで進んだ自然破壊への警笛なのでしょう。
ジェームズ・キャメロン監督が環境問題に熱心であることは有名です。
環境と動物たちを守るために
約10年前から
「ビーガン」(完全菜食主義者)を実践しているほど。
本作を作ることは、
キャメロン監督にとって必然だったのでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「アバター2」は映像の凄さに注目が集まっていますが、
内容も見ごたえのあるものでした。
ネット上のさまざまな考察を見ると、
また違った解釈ができて面白いですね。